巡逢~茜色の約束~
何よりも大切な肩に激痛が走って、顔を歪めた。

ぼやける視界に、階段の上から俺を見下ろす親友の姿を捉える。



アイツは泣きながら言ったよ。

「なんでお前なんだよ……!俺の方が実力あるのに……なんでお前なんかが……!」って。

悲痛な叫びだった。

痛みと、親友がこうなってしまった事実に、俺も涙を流した。

起き上がろうとしても叶わなくて、ただ冷たいコンクリートの床に、涙の水溜りが出来ていくばかりだった。





いつの間にか手放してしまっていた意識が再び戻ってきたとき、俺は病院のベッドの上にいた。

心配そうに俺の顔を覗き込むのは、当時の担任と、シニアの監督。



嫌な予感がした。

そしてそれは、的中してしまう。



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