巡逢~茜色の約束~
「肩の骨への損傷が激しく、完全に治る保証はない」、「日常生活を送る分には支障はないけど、野球を続けていくことは難しい」……って。
医者が心痛な面持ちで告げた言葉は、俺の心をズタズタに引き裂いた。
強く打ち付けた右肩よりも、痛い。
過呼吸になって、ただただ受け入れがたい事実に涙するしか出来なくて……。
瞬間、未来が真っ暗になるのを感じた。
すぐそこに待っていた筈の希望も、何もかもを失った。
俺は龍堂からの特待生枠を、ソイツは他の名門校から来ていた推薦を取り消された。
お互い、得たものは何もない。
残ったのは、苦しみと痛みだけ。
輝かしい未来への道と、共に歩んできた友達は、もう二度と戻ってくることはなくて。
そのとき初めて、自分には野球以外何もなかったんだと知った。
医者が心痛な面持ちで告げた言葉は、俺の心をズタズタに引き裂いた。
強く打ち付けた右肩よりも、痛い。
過呼吸になって、ただただ受け入れがたい事実に涙するしか出来なくて……。
瞬間、未来が真っ暗になるのを感じた。
すぐそこに待っていた筈の希望も、何もかもを失った。
俺は龍堂からの特待生枠を、ソイツは他の名門校から来ていた推薦を取り消された。
お互い、得たものは何もない。
残ったのは、苦しみと痛みだけ。
輝かしい未来への道と、共に歩んできた友達は、もう二度と戻ってくることはなくて。
そのとき初めて、自分には野球以外何もなかったんだと知った。