好きになんてなるわけねーだろ!!!


「……お前、そこまで分かってて。まじで言ってんの…?」

『はぁ?まじに決まってんじゃん。』


まじじゃなきゃ、こんなこと言わないよ。


慶太は、小さくため息をこぼした。


「イライラする原因は、理解してんの?」

『…分かんねーんだから、困ってるんだろ。』


俺は、吐き捨てるように言う。


「…じゃあ、それはいつだった?そこに必ず関わってる人は?」

『……そんなの………』


「わかんねーよ。」と言おうとした口を閉ざす。


永沢さん。永沢さんが出てきてから、イラついたのか、俺。

永沢さんが、杏奈に告白して。

杏奈に、近づいて。

ずっとべったりで。

俺は、杏奈の教室に行かなくなって………。


なんだ、これ。

こんなの、俺が、永沢さんに妬いてるみたいじゃ………

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