好きになんてなるわけねーだろ!!!
#8 安心する場所
『…あっつー……』
7月。季節は初夏。
朝はまだ涼しさは残っているものの、日中になると日差しが強い。
机にうつ伏せて暴れていると、頭をつつかれた。
『…なによー。』
顔を上げた先にはにこやかな葵。
まぁ、いつものことだけど、光輝と慶太くんもいる。
けど、その後ろにもう2人。
どこかで見たことのある男子生徒と女子生徒1人ずつ。
……だれだ…?
ぼぉーっと見ること5秒。
私は慌てて背筋を伸ばした。
だれだかは分かんないけど、ネクタイの色が私たちと違う!
それに、この良い感じの制服の着崩し方!!
……間違いない!
『…先輩だ。』