ツンデレ専務と恋人協定
今度は専務との出会いを思い出しながら、再び唇にキスをする。

すると、専務の腕に力が入ったのを感じると一緒に、唇が触れるだけのキスだったのに力強いものに変わった。

自然と背中に力が入り、体の奥が熱くなっていく。

専務が起きているのか寝ているのかわからず、目を開けたままにしていると、うっすらと専務の瞳が開き私を見てきた。

その視線にさらに体が熱くなるのを感じた。


「こんな起こされ方は初めてだ」

唇を解放した専務は、まだ熱が冷めない私にそう言ってきた。


「お、起こすつもりでしたんじゃ」

「だったら、昨日途中で寝たお詫びか?」

途中で寝た?
もしかして、記憶がないのは寝てしまったからなの?

そう言えば、昨日はいろいろあって疲れていて、専務がいなかったら夜ご飯も食べる気力がなかったくらいだった。

私、間違いなく途中で眠ってしまったんだ。


「途中で寝るって、そんなに俺のキスが気持ち良かったか?」


朝から嬉しそうな顔で私をからかってくる専務。


「そ、そんなこと、覚えてません!」


私をからかって何が面白いのが、専務は声を出してわらってる。

その隙に私は布団から出ようと起き上がろうとするけど、専務に阻止され起き上がれない。


< 192 / 232 >

この作品をシェア

pagetop