空になった君へ。

離れていく。



学校から帰ると、私は新しく買ってもらったゲームに夢中だった。

チョビがそばに来ても、頭を撫でるくらいで遊んでやらなかったこともあったし、散歩にも行かなくなってしまった。


チョビは靴が大好きで、いつも私の靴を持ってきては、「遊んで」と催促してきた。 


でも、私は「あとでね」と遊ばなかった。

今思うと、遊んでやれば良かったと思う。

そのときの私に未来が見えていたなら、存分に遊んだだろう。
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