聖夜に舞い降りた天使

部屋の明かりを消して、2人でベッドに潜り込む。





アンジュは僕の方を向いてじっと闇の中で瞳を大きくして見つめている。


「な、何?」


「ルネってすごく綺麗な顔立ちよね。
女の子にもてるでしょ」





突然そんなことを言われて、焦ってしまう。


「突然、何言ってるの?そんなこと、ないよ」


「嘘。
ルネは顔立ちも綺麗だし、優しいから女の子がほっとくわけがないじゃない」





「……優しくなんて、ない……


僕の優しさは本当の優しさなんかじゃないから……

自分が傷つかないためのただの防御だよ」





そうやって他人に傷つけられず、自分も傷つかない術を身につけてきた。




「公園で怪しい女の子がいるのを見て、保護してくれたじゃない」


「あれはアンジュが可愛かったからだよ。
下心があったんだ」





本当はそんなこと思ってなかったけど、アンジュを困らせたくて嘘をついた。















「じゃ、その下心を見せてよ……」














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