聖夜に舞い降りた天使

胸板に置かれたアンジュの手を取り、
手の甲にそっと口づけを落とすと
頭の上に縫い付けた。


組み敷いたアンジュを見下ろし、
ゆっくりとケープのボタンを外す……


ケープの下からは、真冬の服装とは思えないほどの薄手の白い長袖のワンピースが覗いた。





一瞬、手の動きが止まるが、


(今に始まったことじゃないか……)





僕はアンジュの事情は何ひとつ知らない……


だけど、彼女だってそうだ。

アンジュは僕の過去も現在も知らない……





お互い惹かれ合っているという感情がここにあるだけだ。










(でも、それでいい……今は……)










今はただ、お互い求め合うまま身体を重ねたい……




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