聖夜に舞い降りた天使
「アンジュ…」
驚いて目を見張る僕を楽しそうに見つめている。
「寝たフリ、してたの」
「サンタはイイコにしかプレゼントあげないんだよ」
「イイコにしてたでしょ?」
「プレゼントもらうまでは、ね」
アンジュは悪戯っぽく笑うと、
「ねぇ、プレゼント開けていい?
私、プレゼントもらうなんて初めて!!」
興奮した様子で紙袋を手に取る。
「プレゼントはクリスマスの朝だよ」
「いいの、もう25日だし、朝までなんて言われたら眠れないわ!」
アンジュの嬉しそうな顔に根負けする。
「分かったよ。でも、期待しないで…
ここにあるものでしかあげられなかったから」
「大切なのは気持ち、でしょ?
ふふっ、なんだろう……」
アンジュが紙袋からブレスレットを取り出す。
「……わぁ……綺麗……」
月明かりに照らしてじっくりとブレスレットを眺める。
「アンジュと同じ瞳の色だ」
「嬉しい…ありがとう……」
アンジュが僕に抱きつき、軽く唇を重ねた。
「今夜は…抱き合ったまま眠ってもいい?」
アンジュが僕を見上げて尋ねた。
僕は優しく微笑むとアンジュを抱き寄せて
ゆっくりと二人でベッドに沈んだ……