砂~限りある時間のなかで~
「やべーやべー。」

向かいに座る彼はずっとそう言ってる。


「何がやばいの?」

「別にー。」

もしかして。

勇希、高所恐怖症だったりして?


「こわいの?」

「そっ、そんなわけないだろ!」

顔、ひきつってるよ。
本当にわかりやすいよね。


「綺麗だよ、見てみてー!」

ちょっと意地悪をしてみる。


「えっ?どれ?」

そう言いつつもチラッと外を見るだけ。


綺麗なのに、もったいないよね。


「ほら、勇希ー。」

大胆に仕掛けてみよ。


勇希が振り向いた瞬間、

チュッ。


勇希の頬にキスをしてみた。


びっくりした顔で見る勇希が面白くて、笑った。

「何今の!」

時が止まったみたいに唖然とする勇希。


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