ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
姫を守ることが第一優先であるとはいえ、町の人に被害を受けさせるわけにもいかない。
街への被害を最小限に抑える必要がある。
より広く、より厚く。あたしとパイフーを包み込むように、シールドを展開しようと杖を掲げて叫んだ。
「"結界魔法・シールド"!」
しかし何も変化は起きない。
シールドが展開できないどころか、魔力の光さえもない。
「…え?」
何が起こったか分からず思考が止まりそうになる。
「由良様、危ない!」
姫の叫び声で、パイフーが攻撃をしかけてきているのに気づいた。
パイフーの周りに漂う尖った金属片がものすごい早さであたし達に向かってくる。
姫を庇うようにその金属片から慌てて逃げ出した。
するとその直後にドス、と金属片が屋台に刺さる音が響いた。
「姫、無事ですか?」
「え、ええ、何とか…」
息を荒げる姫が無傷なのを確認してほっと一息つく。
「良かった」
あたしが微笑むと、姫は目を見開いた
「由良様、血が…背中が…!」
間一髪で姫を守れたものの、あたしは無傷とはいかなかった。
あの金属片が背中にかすったようで、ぴりぴりとした痛みが背中全体を麻痺するように覆っている。
つう、と血が皮膚の上を滴る感覚もしている。
「大丈夫です、これくらい」
あたしはそう微笑むとパイフーから姫を守るために一歩前に出た。
…さっきのはきっと何かの間違いだ。
ここのところ続く激しい戦闘のせいで魔力不足に陥ってるのかもしれない。
そう思ってまた杖を構える。
パイフーの繰り出す金属片はまたあたしの方に向かって飛んできた。
街への被害を最小限に抑える必要がある。
より広く、より厚く。あたしとパイフーを包み込むように、シールドを展開しようと杖を掲げて叫んだ。
「"結界魔法・シールド"!」
しかし何も変化は起きない。
シールドが展開できないどころか、魔力の光さえもない。
「…え?」
何が起こったか分からず思考が止まりそうになる。
「由良様、危ない!」
姫の叫び声で、パイフーが攻撃をしかけてきているのに気づいた。
パイフーの周りに漂う尖った金属片がものすごい早さであたし達に向かってくる。
姫を庇うようにその金属片から慌てて逃げ出した。
するとその直後にドス、と金属片が屋台に刺さる音が響いた。
「姫、無事ですか?」
「え、ええ、何とか…」
息を荒げる姫が無傷なのを確認してほっと一息つく。
「良かった」
あたしが微笑むと、姫は目を見開いた
「由良様、血が…背中が…!」
間一髪で姫を守れたものの、あたしは無傷とはいかなかった。
あの金属片が背中にかすったようで、ぴりぴりとした痛みが背中全体を麻痺するように覆っている。
つう、と血が皮膚の上を滴る感覚もしている。
「大丈夫です、これくらい」
あたしはそう微笑むとパイフーから姫を守るために一歩前に出た。
…さっきのはきっと何かの間違いだ。
ここのところ続く激しい戦闘のせいで魔力不足に陥ってるのかもしれない。
そう思ってまた杖を構える。
パイフーの繰り出す金属片はまたあたしの方に向かって飛んできた。