ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
心配そうに顔を覗き込む千沙さんに、あたしは笑いかけた。
「お父様に会いに行こう!」
無理やり貼り付けたものとは違う、晴れやかな笑顔で。
しかし、「お父様に会いに行こう」とは言ったものの、やはり緊張はする。
しかも説教確定だ、あのお父様に叱られるんだ。行きたくないという気持ちが次から次へと湧いてくる。
「…やっぱり、行かなきゃダメ?」
「ダメです」
代々の当主が使ってきたというお父様の執務室の前で隣にいる千沙さんに問いかけてみたけど、ばっさり切って捨てられた。
やっぱり千沙さん、お父様の秘書だからか性格がお父様に似てきている気がする…!
そんなことを思っている間に、千沙さんは執務室の扉をノックして「由良さんが戻られました」とはっきり言った。
これで絶対にお父様に会わないと行けなくなった、完全に逃げられなくなった。
もう、千沙さんの鬼!と思って千沙さんを見上げると、千沙さんは勝ち誇った笑みであたしを見下している。
まさか千沙さんがそんなドエスな顔をしてるなんて思ってもいなくて目を見開いたけど、あたしはひとつ思い出した。
すっかり忘れてたけど、千沙さんはドエスだ。
あの冷酷王子の翔太に負けずも劣らないドエスなんだ!
はあ、と深い溜め息をしていると「由良、入れ」とお父様の声が聞こえた。
こうなったら、行くしかない。
「…失礼します」
覚悟を決めて、あたしは執務室に足を踏み入れた。
「お父様に会いに行こう!」
無理やり貼り付けたものとは違う、晴れやかな笑顔で。
しかし、「お父様に会いに行こう」とは言ったものの、やはり緊張はする。
しかも説教確定だ、あのお父様に叱られるんだ。行きたくないという気持ちが次から次へと湧いてくる。
「…やっぱり、行かなきゃダメ?」
「ダメです」
代々の当主が使ってきたというお父様の執務室の前で隣にいる千沙さんに問いかけてみたけど、ばっさり切って捨てられた。
やっぱり千沙さん、お父様の秘書だからか性格がお父様に似てきている気がする…!
そんなことを思っている間に、千沙さんは執務室の扉をノックして「由良さんが戻られました」とはっきり言った。
これで絶対にお父様に会わないと行けなくなった、完全に逃げられなくなった。
もう、千沙さんの鬼!と思って千沙さんを見上げると、千沙さんは勝ち誇った笑みであたしを見下している。
まさか千沙さんがそんなドエスな顔をしてるなんて思ってもいなくて目を見開いたけど、あたしはひとつ思い出した。
すっかり忘れてたけど、千沙さんはドエスだ。
あの冷酷王子の翔太に負けずも劣らないドエスなんだ!
はあ、と深い溜め息をしていると「由良、入れ」とお父様の声が聞こえた。
こうなったら、行くしかない。
「…失礼します」
覚悟を決めて、あたしは執務室に足を踏み入れた。