ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
すると俯いていた2人が顔をはっとあげて驚きの顔をしたかと思うと、呆れたように溜め息を吐いた。


「伝説の魔物封印して魔力が残ってるってどういうことだよ…。どう考えても魔力多すぎだろ…。つーか、お前の魔力量とか底知れねえから、いまいちどれだけの魔力が必要か伝わってこねえよ」

「由良の魔力量は底知れないけど、まあ今までの戦いから見るに、大体雅人2,3人分ってとこじゃないの?」

「2,3人分ってまじかよ!」


呆然とする雅人とは引き替えに、美玲はすまし顔で言ってのける。


「大体雅人は話の観点がずれるから黙ってて」


それからあたしの方を向くと「それが原因じゃないかしら?」と問うた。


「聖獣との戦いや封印で魔力を使いすぎたことが原因じゃないの?」


けれどあたしは首を横に振る。


「聖獣のことは大変だったし、魔力欠乏にもなったけど、それが今回の魔力喪失に繋がったわけじゃないと思う。

魔力欠乏になったのは最初の1回だけで、それ以降は姫からは魔法石を預かってそれを使ってた。

だけど突然魔力だけが消えてた」


今までに何回か、魔力を酷使しすぎて倒れたこともある。魔力欠乏も、最初の聖獣との戦いのときに引き起こした。

使いすぎて魔力を失うと、体力も失って立っていられなくなる。

けれど今はそれがないんだ。

別に理由があるのかもしれない。

< 156 / 215 >

この作品をシェア

pagetop