ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
「好き」の言葉
ラトノスには箒で飛んでいくことになった。
あたしがまだ魔法を使えないから、瞬間移動は選択肢から外された。
瞬間移動なら文字通り一瞬で移動できたはずなのに、と申し訳なく思っていたら、美玲と雅人から「そんな顔しないの」と怒られてしまった。
「気にしてないから、気にすんな」
雅人の言葉に美玲も笑うから、思わずあたしまで頬が緩んだ。
雅人の後ろに翔太が、美玲の後ろにあたしが乗って、アクアゲートからラトセーヌの泉を挟んでまっすぐ北にある村、ラトノスへと飛んでいく。
港町のアクアゲートは海の香りがしていたけれど、やがて森が多くなってすぐにラトセーヌの泉を囲う結界魔法が見えてきた。
球状に構築される循環型結界魔法のシールドは遠くからでもぼんやりと分かった。
ラトセーヌの泉を迂回して更に北へと向かうと森ばかりだった下の景色が徐々に黒っぽい石や岩が増えてきて、景色がどんどん変わっていく。
こんなに景色が豊かな国だったんだと改めて思った。
そして完全に緑がなくなり黒っぽい岩ばかりのごつごつとした風景が一面に広がったころ、あたしたちは顔を見合わせて頷いた。
それから一気に急降下して降り立つ。
砂煙が舞う、寂しくも厳しい岩ばかりの世界。
「ここが、ラトノス…」
ラトセーヌの北にあるひっそりとした場所。
ここには魔法使いはおろか、魔物も、植物さえも棲みつかない。
ヒュウと立てて風が吹き抜けていく。
あたしがまだ魔法を使えないから、瞬間移動は選択肢から外された。
瞬間移動なら文字通り一瞬で移動できたはずなのに、と申し訳なく思っていたら、美玲と雅人から「そんな顔しないの」と怒られてしまった。
「気にしてないから、気にすんな」
雅人の言葉に美玲も笑うから、思わずあたしまで頬が緩んだ。
雅人の後ろに翔太が、美玲の後ろにあたしが乗って、アクアゲートからラトセーヌの泉を挟んでまっすぐ北にある村、ラトノスへと飛んでいく。
港町のアクアゲートは海の香りがしていたけれど、やがて森が多くなってすぐにラトセーヌの泉を囲う結界魔法が見えてきた。
球状に構築される循環型結界魔法のシールドは遠くからでもぼんやりと分かった。
ラトセーヌの泉を迂回して更に北へと向かうと森ばかりだった下の景色が徐々に黒っぽい石や岩が増えてきて、景色がどんどん変わっていく。
こんなに景色が豊かな国だったんだと改めて思った。
そして完全に緑がなくなり黒っぽい岩ばかりのごつごつとした風景が一面に広がったころ、あたしたちは顔を見合わせて頷いた。
それから一気に急降下して降り立つ。
砂煙が舞う、寂しくも厳しい岩ばかりの世界。
「ここが、ラトノス…」
ラトセーヌの北にあるひっそりとした場所。
ここには魔法使いはおろか、魔物も、植物さえも棲みつかない。
ヒュウと立てて風が吹き抜けていく。