ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
分かってる。
分かってるよ。
相手がこの国の姫で、守るべき対象であるということを。
姫のお誘いを断ることもできないってことも。
それでも、
それでもさ。
辛いものは辛いよ。
だって、目の前で浮気されているようなものだ。
とても落ち着いてなんていられない。
「では、また後で」
姫は微笑むとその場を後にした。
晴人さんが一礼して姫の後ろをついていく。
それを見送ると、翔太があたしの方を気まずそうに見た。
「…由良」
「あー、ごめん、あたし、トイレ行ってくるね!」
「あ、ああ」
「じゃあね!」
ろくに翔太の顔も見ずに、その場から逃げ出すようにして翔太から離れた。
別にトイレに行きたいわけではなかった。
ただ、翔太の傍にいられなかった。
今、翔太の傍にいたらきっと、泣いてしまうだろうから。
そのままあてがわれた部屋に戻った。
既に日は落ちて、白い月明かりが大きな窓から差し込んでいる。
明かりを灯さないまま窓辺に腰掛けて月を眺めた。
白と薄紫の美しい色彩をしたユニコーンの馬車が空を駆けていく。
きっと貴族の馬車だろう、それこそさっき姫の元にやってくると言っていたお嬢様が乗っているかもしれない。
それじゃあ、もう翔太は姫のところへ行ったのかな。
翔太の部屋に繋がっている扉に背を預けて座り込む。
隣の部屋からは物音がひとつも聞こえない。
…別に、いいけどさ。
分かってるよ。
相手がこの国の姫で、守るべき対象であるということを。
姫のお誘いを断ることもできないってことも。
それでも、
それでもさ。
辛いものは辛いよ。
だって、目の前で浮気されているようなものだ。
とても落ち着いてなんていられない。
「では、また後で」
姫は微笑むとその場を後にした。
晴人さんが一礼して姫の後ろをついていく。
それを見送ると、翔太があたしの方を気まずそうに見た。
「…由良」
「あー、ごめん、あたし、トイレ行ってくるね!」
「あ、ああ」
「じゃあね!」
ろくに翔太の顔も見ずに、その場から逃げ出すようにして翔太から離れた。
別にトイレに行きたいわけではなかった。
ただ、翔太の傍にいられなかった。
今、翔太の傍にいたらきっと、泣いてしまうだろうから。
そのままあてがわれた部屋に戻った。
既に日は落ちて、白い月明かりが大きな窓から差し込んでいる。
明かりを灯さないまま窓辺に腰掛けて月を眺めた。
白と薄紫の美しい色彩をしたユニコーンの馬車が空を駆けていく。
きっと貴族の馬車だろう、それこそさっき姫の元にやってくると言っていたお嬢様が乗っているかもしれない。
それじゃあ、もう翔太は姫のところへ行ったのかな。
翔太の部屋に繋がっている扉に背を預けて座り込む。
隣の部屋からは物音がひとつも聞こえない。
…別に、いいけどさ。