ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
「初日の任務、疲れたんだろ。明日からも任務は続くんだ、無茶はするな。休んどけ」

俺は飯食べに行くから、と翔太はそのまま食堂に消えた。

あたしはその場に立ち尽くしたまま、翔太の後ろ姿を黙って見ていた。


違う、違うんだよ、翔太。

何でもないって嘘をついたけど、その理由は疲れてるからじゃないんだよ。

確かに疲れているけれど、でも翔太の顔が見れないのは、疲れてるわけじゃんいんだよ。

ねえ、気づいてよ。

気づいてほしいんだよ。

言えないんだよ。

言えないから、苦しいよ。

翔太、あたし、どうしたらいい？


部屋に戻っても、ベッドに入っても、目をつむることも眠ることもできなかった。

ただただ胸が苦しくて、それに耐えていた。

結局１時間程度しか眠れないまま、ついに朝を迎えてしまった。

横になっていたのにも関わらず、全身に疲れとだるさが残ってる。頭痛もあるし、コンディションは最悪だ。

鳴り止まない耳鳴りにうなされていると、翔太がノックして部屋にやってきた。

「おはよう」

「あ、おはよ。どうしたの？」

咄嗟に笑顔を作る。すると翔太はあたしの顔をじっと注意深く見て眉間にシワを寄せた。

「由良、お前なあ…」

近づいてあたしの頬をその大きな手で包み込む。
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