溺惑バレンタイン(『恋愛遺伝子欠乏症 特効薬は御曹司!?』番外編)
続いて運ばれてきた牛フィレ肉のポワレはやわらかくてソースもとろけそうだったし、デザートのあまおうと白ワインのゼリーもさっぱりしていておいしかった。
食後のコーヒーを待つ間、亜莉沙はソファの端に置いていた紙袋を取り上げた。
「これ、バレンタインデーのチョコレートなの。どうぞ」
亜莉沙が差し出すと、航の顔がパッと輝く。
「嬉しいな、ありがとう」
そう言ってにっこり笑ってから、航は腕時計を見た。とたんに亜莉沙は、食事が始まるまでの航のそわそわした態度を思い出す。
「航さん……この後、何か予定でもあるの?」
「え?」
航が首を傾げたとき、ちょうどコーヒーが運ばれてきた。亜莉沙は航から視線を外して、コーヒーにミルクを入れる。
「時間ばっかり気にしてる」
「ああ……ちょっと……」
「この後も……一緒に過ごせると思ってたのに、違うんだ」
亜莉沙の口調が知らず知らずすねたようなものになる。
「は? 何言ってるんだよ。今日は土曜だし、一緒にゆっくり過ごそうって約束してたじゃないか」
「じゃあ、どうしてそんなに時間を気にしてるの? 私の次に誰か会う人がいるんでしょ」
食後のコーヒーを待つ間、亜莉沙はソファの端に置いていた紙袋を取り上げた。
「これ、バレンタインデーのチョコレートなの。どうぞ」
亜莉沙が差し出すと、航の顔がパッと輝く。
「嬉しいな、ありがとう」
そう言ってにっこり笑ってから、航は腕時計を見た。とたんに亜莉沙は、食事が始まるまでの航のそわそわした態度を思い出す。
「航さん……この後、何か予定でもあるの?」
「え?」
航が首を傾げたとき、ちょうどコーヒーが運ばれてきた。亜莉沙は航から視線を外して、コーヒーにミルクを入れる。
「時間ばっかり気にしてる」
「ああ……ちょっと……」
「この後も……一緒に過ごせると思ってたのに、違うんだ」
亜莉沙の口調が知らず知らずすねたようなものになる。
「は? 何言ってるんだよ。今日は土曜だし、一緒にゆっくり過ごそうって約束してたじゃないか」
「じゃあ、どうしてそんなに時間を気にしてるの? 私の次に誰か会う人がいるんでしょ」