最後の恋愛Ⅱ
しかし、ぐっジョブ私。

見事にいつも通りなんじゃないの?

「・・・どうしてこっち見ないんだ?」

ぎくっとする。

「え・・・いやいや別に、そうこれ、ちょっと急がないといけないんで。」

「ふぅん・・・。」

意味深な声

それでも、私はパソコンから顔を映さずに、視線を固定。

早く行け、大麦!

お前はお前の仕事をしろ!

私をからかうのは、もう十分だろ!

大麦は黙ったまま、沈黙のうちに私を見下ろしている。

っていうか、どっか行け!

たらりと冷や汗が伝う

の、次の瞬間・・・

私はびくりと身を竦めた。

大麦の顔が私の横にある

そして、息が耳たぶにかかる

「どんな感じ?」

「ひやっ」

思わず声を上げてしまった。

だって、この前のあれが思い出されてしまって―。

思わず、大麦の顔を見た。

あの、いじわるそうな不適な笑みを浮かべて言う。

「どうかした?」
< 15 / 226 >

この作品をシェア

pagetop