最後の恋愛Ⅱ
「大和、言って。」

「・・・。」

ぐっとこぶしを握り締めて、目を瞑った。

どうするの?

言うの?

言っていいの・・・・・・・?

「・・・大和?」

大麦の顔を見据えて、私は怒鳴るように答えた。

「・・・っ、やきもちだよ。やきもち妬いてるの!大麦が、如月さんのこと下の名前で呼ぶのも、私以外の子に笑顔を見せるのもイヤなの、私だけ見てよ。私だけ見ててよ!」

ふるふると身体が震えて、同じく声が震える。

けど、あんぐりしてる大麦を見つめて、言葉を続ける。

「好きだって言ったくせに、半年間も好きだったって言ったくせに、どうして一回キライって言っただけで諦めちゃうのよ!そんな程度だったわけ?私のこと、好きだっていうのは、そんな適当なものだったっていうわけ?」

止まらない。
< 209 / 226 >

この作品をシェア

pagetop