最後の恋愛Ⅱ
っていうか

何、呆然と見送ってるんだ私!

降りなきゃ―

「ごめん、もう一周。」

降りようとした私の腕を掴むと、大麦がスタッフに言った。

扉は再び閉じられて、もう一周がはじまる。

引き寄せられた大麦の腕の中で、私はその顔を見上げた。

見つめあって、その後、私から大麦の唇を塞いだ。

それから、長い口付け。

大麦の腕の中で、ぎゅってされて、身体に触れられるのも、全然イヤじゃない。

身体が・・・熱くなる。

「は・・・ふ・・・」

人の目も、ここがどこだってのも、気にならない。

大麦の身体に腕を巻いて、私は自分の身体を押し付けて言った。

「す・・・き。好き・・・は、やと・・。」

大麦が、ぎゅって更に強く抱きしめる。

「ん、ん、好き・・・好きぃ・・・」

悶えて、言いながら、とろんとしたまぶたを開いた。

大麦の焼ける様な眼差しに射竦められて動けなくなる。

ううん

身体が熱くて、どうしようもなくなる。

したい

今、ここで・・・この続きを・・・・・・
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