アフターバレンタイン
突然の出現に心臓がいつもの2倍くらいの早さでうってるみたい。

「寒くないの?」

「あ、うん。ちょっと寒いね」

わたしは上手に笑えてる?

藤野くんが隣に座る。

「もう女の子たちがうるさくってさ。メシもゆっくり食えないから逃げてきた」

そうだよね。
藤野くんのことを好きなコはいっぱいいるし、カノジョになったのは誰なのか聞きたいよね。

「モテ男は大変だね」

藤野くんがちょっと驚いた顔をする。

・・・・・・・・・・わたし、何かはずした?

俯いてもっと気の利いた言葉を探していると、突然マフラーでぐるぐる巻きにされた。

「!?」

「制服にカーディガン1枚じゃ寒そう」
藤野くんがにっこりする。

「あ・・・・・ありがと」
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