アフターバレンタイン
午前中は頭痛と闘いながら必死で仕事をした。藤野くんはずっと外回りをしているのか、顔を合わすこともなく、少しホッとした。

昼休み、少しマシになったとはいえ、まだ二日酔いで食欲のないわたしは自販機で温かいレモンティーを買い、この時期
寒くて誰もいないであろう屋上へ。ちょっとした休憩スペースとして利用できるように置かれたベンチに腰掛け、空を見上げる。


寒いけれど、わたしの心とは裏腹に快晴だ。



あ、泣きそう・・・・・・・・・・。



本命は同じ会社の人?
いつか笑って聞けるかな・・・・・・・・・・



「探したよ。なんでこんな寒いとこいんの?」

上から急に覗きこまれた。

「うわっ!ふっ・・・・・藤野くん!」










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