殺し屋彼女×極道彼氏
「豪さんとは付き合えないです。
でもあたし、」
豪さんが…すき。
という言葉を飲み込んだ
「でもあたし?なに?」
と切なそうにあたしを見る
「……あたし、
殺し屋だから。
誰かを好きになったら…」
殺し屋をやめなければならない
神埼 恭一にも
カレンを殺した犯人にも
復讐できない
「待ってるよ」
「え?」
「ななが俺を好きになる日を」
なんで?
なんでそんなこと言うの?
「でも…」
「待つのは自由だろう?」
「……。
「そのときは本当の名前も教えてくれるよな?」
あたしは笑った
これはなんの笑いだったんだろう?
幸せの笑い?
あやまちの笑い?
とにかく私は幸せだった