自惚れ男子の取説書【完】
「子ども達には迷惑かけたから、絶対幸せになってほしいのよ」
「大丈夫ですよ。絶対」
何の根拠もないくせに何故か自信たっぷりに口を出たセリフ。由美さんとふたり何だか可笑しくなっちゃって、互いを見合わせて笑いがこぼれた。
「やっといた!もう!」
突然落とされた小さな苛立ちは、病棟へと続く廊下からだった。
「あら、何よどうしたの?」
「もぉーどうしたのじゃないわよ。先生が検査結果出たから説明してくれるって。看護師さんと一緒に探し回ってたんだからねっ」
デニムに白シャツという簡単な格好にさっぱりとしたショートヘア。化粧っけのない彼女は、それでも相変わらずくりっと大きな目で隣にいた私と目があった。