自惚れ男子の取説書【完】

「連絡絶って男つくって。散々振り回して満足かよ」

「だから誤解です!先生はそんなんじゃなくって……!」

「うるさい。嘘か本当かなんて俺にはもう関係ない」


小田さんの目は鋭く尖り怒りで満ちている……はずだったのに。

その目はひどく哀しく、今にも泣きそうな少し情けない顔をしていた。
いつもはあんなに自信で満ちているのに。



こんな顔をさせているのは……私だ。


そんな顔をさせたかったわけじゃない。
自分のした事に後悔しつつ、彼をそんな風にしまったのが私ということさえどこか嬉しくて。

そんな後ろめたい感情と切なさもすべて委ねるように、額を肩に乗せ小田さんもたれかかった。


「苦しめたかった訳じゃないんです」


もたれかかったその肩は小刻みに揺れていて、私の言葉にピクっと反応してみせた。

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