自惚れ男子の取説書【完】
「拗ねてませんってば!誰も小田さんと結婚したいなんて言ってないでしょうが!んもう…」
聞き捨てならない言葉に、ぴくっと思わず動きを止めた。
俺と……結婚したくない、と。
「ほぉ……そうかそうか」
あり得ない。あり得んだろう、こいつ。
あまりに想定外のことが起きると人は笑えてくるらしい。豪快に笑ってやりたくなるのを堪え、鮮やかに背後を取るとするりとその身体の自由を奪った。
「んなっ………!ちょっ、は?小田さん!」
「お前が悪い」
こいつアホか。学習しないのか。
俺の加虐心にスイッチが入ったのにも気づかず抵抗するのを押さえ付けると、その身体を楽々持ち上げ近くのソファーへおろした。