もう一つのダイヤモンド
隼人さんがはっとしたような顔をして、一度大きく息を吐くと困ったように笑った。

「ごめん、いきなりだし、言葉足りなかったな。話すのに緊張してて。
10月から半年間研修扱いで、ニューヨークへ行く。半年だし、研修だから、寮みたいな所に入るんだ。」

もう一度大きく息をつくと、

「だから、日本で待っててくれないか?」

「………待ってていいんですか?」

「もちろん、自分勝手なのは分かってるけど、お願いしたいんだ。」

「…はい。」


隼人さんはコーヒーを飲んだ。私も、コーヒーカップを持っていたはずなのに、いつの間にかテーブルに置いていたらしい。一口飲むと、ちょっとだけ日常に戻った気がした。




< 12 / 70 >

この作品をシェア

pagetop