もう一つのダイヤモンド
「そういう意味でいっしょにいたいって訳じゃないんだけど。」

ベッドで見るような視線が流されて、はっとして、頬がじわじわ赤くなるのが分かる。

隼人さんの家に行くときは、そうなることが多くて、私は完全に想定してた。 

「まぁ、説得力ないけどな。」

と笑っていたけれど、すっと表情が改まった。
今日、よく見る表情だ。

「今日は、ひとりにしたくない。
…俺、スーツしかないし、うちでもいい?」

「…」
かろうじて、うなずくことで、反応を示した。


「用意できたら行こうか?」
雰囲気を変えるような、明るい声に時計を見上げる。

明日も仕事だし、もう8時を過ぎていた。

用意しなきゃ。
とにかく、目の前のことをすることにした。

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