もう一つのダイヤモンド
私の中に、私の住む家なのに、お金を払ってもらうのはという気持ちもある。

そして、奥底には、見つめたくないけれど、不安な気持ちがある。

ここから一年、徐々に物理的な距離が離れていく中で、本当に大丈夫なのかという不安。

私の好きでいる気持ちは揺らがないと思う。

でも、隼人さんは新しい環境で新しい人達に出会って、きっと好意を寄せられることもあるだろう。

その人と私を天秤に掛けたとき、その人を選択した方が隼人さんにとっては幸せなことがあるのではないかという思い。

でも、これを言ってしまったら、私を思ってくれている隼人さんの気持ちを信じていないようで…。

隼人さんを想う気持ち、でも…とわき上がってくる想い…

プロポーズのプロポーズと未来を示してくれたことは、本当にうれしい。じゃあ、本当のプロポーズがよかったかというと、まだ2ヶ月のお付き合いの中、テレビで見た芸能人の結婚なら、そんな超スピード婚で大丈夫かと、絶対に思うだろう。
隼人さんにとって、私は美化されているんじゃないかという、勢いなんじゃないかと思ってしまう。
だから、プロポーズのプロポーズのペースは私にとっては、とてもありがたいんだけど。

一年後、隼人さんの隣に、しっかりと並んでいたい。そんな私の中にある、渦巻く思いが、言葉にはうまくできない思いが漏れないように、唇を噛み締める。

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