冷たい彼-初恋が終わるとき-
「…小田切君は、私の手の届かない人だから」
元より尊き人だった。
地味な私なんかと違って常に脚光を浴びているような存在。
そして今の彼には如月さんと言う可愛い彼女がいる。
あの触れたくなる艶々の髪。日焼け知らずの白い素肌。スラッとした手足。守ってあげたくなる華奢な体は女の子の憧れそのもの。いつも如月さんはキラキラしていて"恋する乙女"だった。
彼が如月さんに惹かれる理由なんていくらでもある。
もう誰かのーーー如月さんの恋人になってしまったのだ。