Dream。~君と私の応援歌~
「じゃあ、片瀬。暗いから気を付けて帰れよ」
透が窓の外をみて言った。
たしかにもう夜の7時だし、外は暗い。
「ありがとう。……あと、湊くんも!」
湊くんが私をみる。
「私のために、部活サボってまでも、勉強教えてくれてっ……」
湊くんは私に勉強を教えるために部活に行かなかった。
まあただのサボりだったのかもしれないけど。
「別に。てか、あんたのためじゃないから。俺が好きで教えただけ。じゃあ」
湊くんが図書室を出ていく。
なんだか、冷たい。
「……あいつ。女が苦手なだけだから、気にするなよ」
透が私に微笑んでから、「じゃな」と行ってしまった。