Dream。~君と私の応援歌~



「じゃあ、片瀬。暗いから気を付けて帰れよ」


透が窓の外をみて言った。

たしかにもう夜の7時だし、外は暗い。



「ありがとう。……あと、湊くんも!」



湊くんが私をみる。



「私のために、部活サボってまでも、勉強教えてくれてっ……」



湊くんは私に勉強を教えるために部活に行かなかった。


まあただのサボりだったのかもしれないけど。



「別に。てか、あんたのためじゃないから。俺が好きで教えただけ。じゃあ」



湊くんが図書室を出ていく。


なんだか、冷たい。


「……あいつ。女が苦手なだけだから、気にするなよ」


透が私に微笑んでから、「じゃな」と行ってしまった。

< 21 / 326 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop