ご近所さん的恋事情
「瑠璃子さんは明日、休みなの?」


今日は金曜日。普通のOLである瑠璃子の休みは土日と祝日だ。


「うん。渉…く…渉さんは?」


「あはは、くんでいいよ。ちなみに俺の名字は萱森。俺は、明日休日出勤なんだよねー」


「お仕事なんだ。大変だね」


「うん。だから、そろそろ帰ろうかと思っているんだけど、瑠璃子さんはまだいる?」


渉はグラスを空にして、茶色い長財布を取り出す。


「あ、私も帰る。お腹膨れたから」


瑠璃子もグラスを空けて、同じようにバッグから黄色い財布を取り出す。


「なんだ、二人仲良く帰るのかい?こっちが渉くんので、こっちが瑠璃子ちゃんの」


店長がそれぞれの前に伝票を置く。渉は瑠璃子の分も払いたかったが、それでは下心がありありになってしまう…思いとどまって、自分の分だけを美佳に渡した。

ここで飲むのはいつも楽しいけど、今夜はいつも以上に楽しかった。それは多分瑠璃子がいたからだろう。
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