ご近所さん的恋事情
「ただいま。はい、醤油」


「ありがとう。もうすぐご飯できるわよ」


渉は、家に帰って母親に醤油を渡した。妹の葵がリビングのソファーで横になっている。


「あ、ごめん。今から出掛けるから、夕飯はいらないや」


「あ、じゃあ、それ私がもらう」


「なんだ?葵、二人分も食べるのか?」


横になっていた葵が起き上がって、キッチへ歩く。


「私じゃないんだけど。今から幸紀さんが会いたいって言うから、来てもらってもいい?で、その余ったのを食べさせちゃおう」


スマホ片手に母親が作る夕食のメニューを確認する。せっかくの料理が無駄にならないのはよいことではある。


「こんな時間から来るのか?まさか泊まるつもりじゃ…」


渉は、葵の恋人があまり好きではない。葵が幸せそうにしているからあまり口出しをしないように気をつけてはいるが、かわいい妹を傷付けられたりしないかと注意深く見守っている。

過保護な兄である。
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