ご近所さん的恋事情
瑠璃子はキャベツの甘味を噛みしめて、意外に喜んでいた。

そんな瑠璃子を渉はなぜかウサギに見えてしまい、目を細めて口元を緩ませる。


「このキャベツは特別なキャベツなんだよ。群馬の嬬恋村の春キャベツで、柔らかくて甘いのが特徴でねー。ね、うまいでしょ?」


あまりの美味しさに止まらなくなった瑠璃子は、店長の説明に口をモグモグさせながら、コクコクと頷いた。口の中がキャベツでいっぱいだ。

入れすぎたから、口は開けれない。


「だろ?で、このキャベツにかかっている塩!これが最高なんだよ。渉くんの葵ちゃんが、沖縄のお土産にくれたんだけど、気に入ったから、仕入れることにしてさ。そうそう、この塩をかけたモモがうまいから、食べてみるかい?」


「はい!ぜひ。…あの…渉くんの葵ちゃんって?」


瑠璃子はモモの塩焼きを頼んで、話に出てきた「渉くんの葵ちゃん」のことを聞く。

彼女なのかな?とまず思った。
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