つよがり[スランプ中]




「はぁ、砂月。

お前はもう口を開くな

お前が口を開くとややこしくなる。できれば一生黙ってろ」




「酷くねぇ?」








何?俺って那月に嫌われてんの?


うわー、ショックだわー













「あの、僕たちデキてない、です」


弱々しい細い声だった













「だけど葵君は、僕を助けてくれたんですっ」



キラキラとした瞳で俺を見てくる








助けた、ねぇ



目を細めて翠を見る








「それは、"助けた"に入んのか?」


「え?」






「翠、葵のその行為は"助けた"んじゃなくて"拾った"って言うんだよ」


「違っ!」




ゆっくりと足を組んで続ける




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