罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
「申し訳ありませんけどうちのハルはあなたと話したくないって言ってるざます」
「ふざけんなよ、何がざますだ。
いいから本人に会わせろって……!」
何が原因か分からないけれど、私が関係あるのは間違いないみたいだ。
「まだ分からないの?
あんたみたいな派手なやつがしょっちゅうしょっちゅうきたら、ハルに迷惑かかるって言ってるの!」
その言葉に、龍也君が表情をかたくする。
「ハル、あんたのせいで先生に目つけられてんだから!
停学になったくせに、すっごくひどいことしたくせに、これ以上ハルにちょっかい出さないでよ!
今更何言うつもりなの!? これ以上ハルのこと泣かせたら、絶対許さないから!」
「……分かった」
彼女の剣幕にかたまっていたけれど、はっとしてえみに手を伸ばす。
「えみ!」
私は彼女の方に駆け寄った。
龍也君は、ちらりとこちらを一瞬見て。
それから足早に立ち去っていった。
えみのやつ、私の前では今までどうでもいいような態度だったのに。
あんなに一生懸命に考えていてくれたんだと思うと、ちょっと泣きそうだった。
「えみ! どうして無茶するの! ていうか何があったの!?」
えみの顔は少し青い。
全然余裕なんだと思っていたけれど、えみは酸欠でふらふらしていた。
「やっべ、殺されるかと思った」
安心したのかくたりと身体の力を抜く。
「いくら相手が龍也君でも、危ないよ!」