もしも私がーcasket in cremtion。

靭は不思議そうに首をかしげた。
 私は意を決するように尋ねた。

「あの目玉焼き……自分達も食べたの?」

「え?食べてないよ。それがどうかしたの?」

「ううん、何でもない。」

(やっぱり……!お願いだから今度は味見ぐらいして下さい!)

と心の中で願いながら、ふとした違和感に気づいた。

「ねえ、何かここ、すっごーく通ったことがある気がするんですけど。」

「気のせい気のせい♪、もうすぐで着くよ。」

「……まさか。」

嫌な予感がした。
 数分も歩くと、ある店の前にたどり着いた。
 靭が両手を広げる。

「ここだよ!」

「……ねえ、靭くん?」

「なぁに?圭子ちゃん。」

「私、ここ、とっても知ってる気がするんだけど?」

「うん!知ってると思うよ!」

「何ニコニコしてるのかなあ?ここって私のバイト先じゃない!」

「そうだよ。」

「いや、そんなあっさりキッパリ言わんでも。」

「さあ!早く入って!」

そう言いながら私の背中を押してきた。

「えっ、ちょっと!」

足を踏み入れたと同時に〝パァン〟という盛大な音が聞こえ

「キャ!」

思わず目を瞑ると、クラッカーの紙が頭の上に落ちてきた。

「いらっしゃいませ~。立花圭子様!せ~の!」

「誕生日おめでとう!」

 大勢の人に取り囲まれ、一斉に拍手を受ける。
 私は完全にパニックになっていた。

「え?え?いらっしゃいませって、矢崎さん?誕生日って?」

私が慌てふためいていると、見慣れた顔が近づいてきた。幟呉だ。
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