もしも私がーcasket in cremtion。

 靭が微笑みながらそう言う。

「ディーガス?」

「うん。あ!鷲の名前ね、ディーガスって。」

「うん、分かる。」

(靭なりの優しさなんだろうが、さっきのことでバカにされたようで悲しい。こんな人間でごめん靭!)

 何て心の中で謝っていたら、靭が走りながらディーガスについて説明してくれた。

「ディーガスは洞窟の時の鷹と同じような役目があるんだ。鷹は伝令の手紙を持ってくる。で、奴は人の声、言葉を完璧に覚えられるんだ。【声マネ】って言うらしいよ。だから、ディーガスは簡単に言うと、盗み聞きとかして来るんだよ。」

「じゃあ、あれも誰かの声だったの?」

 今度は永璃が答えてくれた。

「渋い声の時あったろ?」

「うん」

「あん時はディーガスの地声。少年みたいな声の時は葵の声だ」

「葵って?」

「主覺だ。主覺ってのは、研究所の一番偉いやつに与えられる称号だ」

「研究所はたくさんあるんだよ。」

 靭が永璃の話に付け足した。

「葵の声とか聞いただけで、動けなくなる奴とか中にはいるんだよ」

(葵ってそんなに凄い奴なんだ……。)

 ていうか走りながら喋るのってかなり辛い!

「もう一つの質問は?」

 永璃がそう聞く。

「福崗さん、生きてるかな?」

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