もしも私がーcasket in cremtion。
「おかしいな。」
幟呉が呟く。
「だよね。警備の人が一人もいないなんて。」
靭が肯定すると永璃が微笑んだ。
「どうやらそうでもないらしいぜ?」
「え?」
――ドカ!
私の口は「え」のままで止まった。
なぜって、いきなり私の横の狭くて暗い通路から、大きな影が見えたと思った瞬間、永璃のヒジが飛んで来て、影に命中したんだから。
私は目を丸くしたまま永璃と影を交互に見た。
すると永璃が手に持っていた物が目に入った。
永璃は手に針を持っていた。それは通常の針より、かなり大きかった。
「針(コレ)を使うまでもなかったなぁ。弱っちぃ~。」
相手を見下ろす。
「ねえ、その針何か大きくない?」
歩き出した永璃に質問すると、永璃は歩きながら答えた。
「ああ、人体のツボようにデカいのとか小さいのとか色々あんだ。」
「ツボ?」
「そ、俺の腕にはなるべく触んない方が良いぜ、まあ、まず無いと思うけど、毒針が刺さるかもしんねえから。」
「ドッ!?」
私が絶句すると、先頭の幟呉がある扉の前で止まり、私達の目を見て自分の顔の前で人差し指を立てた。
(静かにしろって事よね?)
すると幟呉は取っ手に手をかけた。
私達は左右に別れると、幟呉はおもむろに取っ手を下に引くと、押した。
ドアがかすかに ギイィ― と音を立ててひらく。
すると何かに気づいたような顔をして、ズカズカと部屋に入って行った。
その後に永璃と靭も続いた。私は戸惑いながらその後を追いかけた。
キョロキョロとあたりを見回すと、その部屋は薄暗く、何かの機械が数台置いてあって、ピカピカと部分的に光っていた。そのまま永璃達の後に続いて歩いていると、白衣を着た人が立っていた。
「エリック!」
幟呉がその人をそう呼ぶと、その人は驚いたように振り向いた。
私はその人を見て思わず目を見開いて叫んだ。
「ええ!?あの人が、エリックさん!?」