俺とお子ちゃま彼女
「お前は俺と違って顔がいいからモテるんだよ。」


俺は事実を言った。


その証拠にまわりの女子がうなずいている。


…わかってることだけど、失礼な奴らだな…!


「みんななんでうなずいてんの?」


低いトーンで雪哉は言った。


「兄貴のほうがモテるだろ?」


…へ?


何言ってんだよ!


…んなわけないじゃん!


「眼鏡かけてるからじゃないの?」


雪哉の発言に一段とざわつく中、ある女子が言った。


その女子とは…


「…小谷先輩っ!」


そう。


小谷さんだった。


「何言ってるの!?陽夜!眼鏡でそんなに変わるわけないじゃない!」


小谷さんの友達が言う。


「そうかな?変わるんじゃない?」


そう言って小谷さんは立ち上がった。


その瞬間、なぜかシーンとなった。


「雪哉くん、どいて。」


「あっ…はい!」


小谷さんが雪哉をどけて、俺に近づいてくる。


何する気だよ…。


小谷さんの手が顔の近くまできた。


「こ…こた…」


俺の視界は『小谷さん』と言い切る前に、ぼやけた。


め…眼鏡はずされた!!


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