ミャウミャウにキスを。
ミルクの香り。
部屋中が、白い光で、いっぱい。

ふと、体が消えて行く感じがした。

「ミャウミャウ?」

正史の声が響く。

次の瞬間、両手足が伸びた。

手を見ると、
私の手が見えてきた。

体が、
戻った⁉
手で、頬を触ってみた。
皮膚の感触。

「うわぁー‼ なんだよ‼」

正史が叫んだ。

と、同時に白い光が引いて行った。

「凛?凛なのか?えっー‼」
「正史、私よ、凛。」

私は、手をヒラヒラさせて、正史に見せた。

「えっー‼ 俺、夢を見てるんじゃないのか。」
「ううん、夢じゃないの。私、人間に戻れたの‼」
「うわぁー、信じられない‼」

正史は、私の髪を触った。
そして、ぎゅっと抱きしめた。

「凛、もう何処にも行かないでくれ。」


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