僕が彼女にチョコを貰えなかった理由
「じゃあ、またな。」


気づけば私のアパートと前だった。


「あ、礼ちゃん先輩これ!」



私が小さい紙袋を差し出すと、礼ちゃん先輩は、苦笑しながら。


「自分で渡しなさい!」


と言った。


「違います。礼ちゃん先輩と恭子さんにです!!」


「俺と恭子に??」


「ここのチョコ、恭子さんが好きなんです。

 バレンタイン限定のが出てから。」



「そっか、ありがとな!」


「いえ。こちらこそ、送ってもらってありがとうございました!」


「おう。じゃ、またな。」


「はい。またサークルにも顔出して下さい!」



「おう。」




部屋に入って、スマホを見ても総一郎からの連絡は入ってなかった。



礼ちゃん先輩のおかげで軽くなった心がまた重くなっていく。



総一郎、怒ってたな・・・



勝手に会いにいったんだもん。当たり前か・・・。




今度会う時はどんな顔して会えばいいんだろう?



それより、今度なんてあるのかな?



一人で居るとどんどん不安になって行く。



礼ちゃん先輩のさっきの言葉が頭をよぎる。


『お前の笑顔は人を元気にする』



総一郎もそうだといいな・・・



今度あったら、謝ろう。


そんで、笑ってチョコを渡そう!



そう決めて、私はシャワーを浴びて布団に入った。
< 27 / 54 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop