【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~

制御の効かない苛立ち



二週間後



入団試験とは名ばかりの肝試し

決行日だ。


「そろそろ、行くか」


そういって、バイクのとこにいくと


何人かの現メンバー達がいる。


こんなところで何してんだ?

疑問に思い聞いてみる。

「こんなとこで、どうした?」


一人が答える

「涼さんに付いていこうと思いまして、待ってました」





ザッと見ただけで20以上いる。

こんな、大勢で押しかけたらぜってー

迷惑以外のなにものでもねぇ



説得を試みるがついて来るの一点張り


諦めて、さなの家の近くには行かず

近くのコンビニで待つ


っという折中案に決まった






やっと、さなの家に着いた時には時間ギリギリだった。


「乗れ」


さなが外に出たとたんに

ヘルメットを投げる。


キャッチしたさなが

被って顎したにある留め具をつけようと

四苦八苦としてる


不器用だな。

まぁ、世話すんのもこれはこれで楽しいけどな



「ったく、こいよ」



俺はそういいつつパチンと留めた

手を見ると素手のようだ。

あぶねぇし、予備でも貸すか




「ほら、これも貸してやる」




さなは手首の、
マジックテープを

すごい気迫で、つけおわると

バイクに乗る


乗ったタイミングで

バイクは豪快な音をたてて

走り出した。



メンバーのバイクがコンビニのところから


俺を護衛するかのように

かこんで 走っている



さなは、怖いのか

俺に。

しがみつく手を

強めてくる。




さなが、きちんと掴まっているか

確認するため、

ポンポン

と手を触って確かめる





ピッタリと寄り添っているところが

暖かい。


たまには、誰かを後ろに乗せるのも良いかもな






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