【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~

さなを無事連れ出した後問い詰める。


「なんで、あんなことになった。」


さなはビクッとした。

怖がらせてぇわけじゃねぇのに。



「それはー、」



早く言え

そんな思いを抱きつつ、さなを見る



じりじりと、壁の方に下がるさな。


なんで、逃げんの?



「っつーか、早く答えろ。」



「え、えーっと。」



逃げねぇように足をさなの腰の辺りにかける


そして、左手をさなの顔の近くにおく



耳元で、ささやくように

つぶやいた。



「こんな、キスマークつけられやがって。


俺ら、男の力に敵うわけねぇんだ。


もっと、女だって自覚しろ。」


怒ってんのに笑いだすさな。




「なに、笑ってんだ」

足を下ろし顔を覗き込む。



ただ出さえ、悠貴に隙見せて怒ってんのに

なんで笑うんだよ

ムスッとしてると

さなが笑顔でいった。




「涼。

助けに来てくれて、ありがとう」




・・・反則だろ。






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