大好きだよ?お兄ちゃん
「その…さ…」

姫美ちゃんは視線をまっすぐ私に向けた。


「ただ…思うのは…例えお兄さんは杏のことが好きでも、杏はお兄さんのことはただの兄弟って風にしか見てないんじゃない?」

姫美ちゃんの言葉が私の心に大きくのしかかる。
「…あ…」

お兄ちゃんは好き。

好きなんだけど…

「確かに…“好き”ではあっても“愛してる”じゃないかもしれない…。」

今、お兄ちゃんとはやめろと言われたらやめれる気がする。

だって、いつも通りでも…良いし。

「そっか…。まぁしばらく東条君からの連絡は保留にしときな」

「え!?なんでとじょー君が出てくるの!?」

お兄ちゃんとのことについて言われると思ったから。反対される…って思ってた。

でも

「だってさ、私は杏の本当の気持ちを決めつけるなんて…できないよ?」

「杏は杏の考えを信じなよ」

杏と呼ばれて親近感がわく上に、とても優しいアドバイスをくれる。

「私…姫美ちゃんのこと前より好きになったかも…!」

すると姫美ちゃんは






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