渡せない手紙 〜恋愛ダイアリー〜
「もう、いっそ、誰かを好きになれば、楽なのかもね」
私はそう言って見た。
悠は何も言わない。
「もう、悠のこと、好きになっちゃっていい?」
私は冗談半分で言って見た。
そんな彼は「いいけど?」
って真剣な顔で言ったんだ。
私はそんな彼を見て小さく笑った
「なんてね、そして傷つけるだけでしょ」
それが、男子のすること。
「しない。俺、女の子傷つけないし」
私は一瞬、彼の真剣さに何も言えなくなってしまった。
「好きになっていいよ。傷つけないから」
彼は、そう優しく言ってくれた。
私は、一年生の時に、彼に恋をしていた。一年以上恋をした。
やっと、他の人を好きになれたのに…
やっと辛い恋から解放されたと思ったのに…
また、彼のペースに飲み込まれて、
少しずつ惹かれて行ったんだ…