ショータロー☆コンプレックス
「ああ。数ヶ月前まで、あの男と付き合っていた女性から依頼があったんだ。『もしかしたら自分は騙されていたかもしれない。ある男を探し出して正体を調べて欲しい』ってな」
「え?『騙されていたかも』って…。そんなの自分が一番良く分かっているんじゃないですか?」
「いや、幸いにもその女性……仮にAさんとするけど、彼女は決定的な被害に合う前にその男と別れたんだよ。まぁ、別れたというか逃げられたんだけど。で、白黒はっきりつけたくてウチに調査を依頼しに来たってワケ」
「んん?被害に合わなかったんなら、今さら調べる必要もないような気がするけど…」
「そんな単純なもんじゃねーだろ。例え未遂だったとしても、もしかしたら結婚詐欺のターゲットになっていたかもしれないと思ったら気持ち悪いしムカつくじゃねーか」
「でも、そういった調査費用ってすごく高いんですよね?そこまでしたのに、ただの勘違いだったとしたら…」
「まぁ待てよ。順を追って説明してやるから」
イマイチ納得のいっていないオレに、辻谷はなだめるようにそう言うと、さっそく語り始めた。
「二人が出会ったのはあるイベント会社が主催した婚活パーティー。そこで意気投合して連絡先を交換して、数回のデートを経て本格的に交際をスタートする事になった」
「え?『騙されていたかも』って…。そんなの自分が一番良く分かっているんじゃないですか?」
「いや、幸いにもその女性……仮にAさんとするけど、彼女は決定的な被害に合う前にその男と別れたんだよ。まぁ、別れたというか逃げられたんだけど。で、白黒はっきりつけたくてウチに調査を依頼しに来たってワケ」
「んん?被害に合わなかったんなら、今さら調べる必要もないような気がするけど…」
「そんな単純なもんじゃねーだろ。例え未遂だったとしても、もしかしたら結婚詐欺のターゲットになっていたかもしれないと思ったら気持ち悪いしムカつくじゃねーか」
「でも、そういった調査費用ってすごく高いんですよね?そこまでしたのに、ただの勘違いだったとしたら…」
「まぁ待てよ。順を追って説明してやるから」
イマイチ納得のいっていないオレに、辻谷はなだめるようにそう言うと、さっそく語り始めた。
「二人が出会ったのはあるイベント会社が主催した婚活パーティー。そこで意気投合して連絡先を交換して、数回のデートを経て本格的に交際をスタートする事になった」