ショータロー☆コンプレックス
綿密に計画を立てて、やっと迎えた、オレの人生の記念すべき門出の日を思いっきり邪魔してくれたくせに、何で全然反省してないんだよ!
すると辻谷はふいに、オレとの距離を縮め、身を屈めて来た。
殴られるんじゃなかろーかと、思わずビビって目を閉じたオレに、しかし、それ以上に衝撃的な災難が振りかかる。
「おら、返したぞ。DNA」
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
だけど、再び辻谷に唇を重ねられ、しかも口内を素早く舌でまさぐられた事を、脳が徐々に認識していき…。
「バカー!」
次の瞬間オレは辻谷の手から鍵を奪い取り、思い切り奴の体を突き飛ばしていた。
「いってー!」
左足を痛めていた辻谷はあっけなくバランスを崩し、その場に仰向けに倒れ込む。
その際「ゴン」という鈍い音がロビーに響き渡ったけれど、どの部分をどのようにぶつけたのかまでは確認しなかった。
すでにオレはその時、ホテルの出入口に向かって駆け出していたから。
あんな奴、ほんのわずかな時間でも尊敬したオレがバカだった!
涙を右手で拭いながら自動ドアを抜け、駐車場を横切り、車へと乗り込むと、怒りに震える手でエンジンをかける。
あれだけプレッシャーだった駐車場からの脱出も難なくこなし、何かの呪文のように、思い付く限りの罵詈雑言を脳内の辻谷に向かって吐き出しながら、ただひたすらに、車を走らせたのだった。
すると辻谷はふいに、オレとの距離を縮め、身を屈めて来た。
殴られるんじゃなかろーかと、思わずビビって目を閉じたオレに、しかし、それ以上に衝撃的な災難が振りかかる。
「おら、返したぞ。DNA」
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
だけど、再び辻谷に唇を重ねられ、しかも口内を素早く舌でまさぐられた事を、脳が徐々に認識していき…。
「バカー!」
次の瞬間オレは辻谷の手から鍵を奪い取り、思い切り奴の体を突き飛ばしていた。
「いってー!」
左足を痛めていた辻谷はあっけなくバランスを崩し、その場に仰向けに倒れ込む。
その際「ゴン」という鈍い音がロビーに響き渡ったけれど、どの部分をどのようにぶつけたのかまでは確認しなかった。
すでにオレはその時、ホテルの出入口に向かって駆け出していたから。
あんな奴、ほんのわずかな時間でも尊敬したオレがバカだった!
涙を右手で拭いながら自動ドアを抜け、駐車場を横切り、車へと乗り込むと、怒りに震える手でエンジンをかける。
あれだけプレッシャーだった駐車場からの脱出も難なくこなし、何かの呪文のように、思い付く限りの罵詈雑言を脳内の辻谷に向かって吐き出しながら、ただひたすらに、車を走らせたのだった。

