Pleasureー自由の元姫ー
「っ痛いわね!何すんのよ!」
「喋るのやめてくださる?…貴方の声、とても不愉快ですの。」
ヤバイ。
これはかなりヤバイ。
無表情で小西を蔑む美紅。
美紅が無表情になったときは、手がつけられない。
止められるのは私、もしくは柚木だけ。
暴れてそこら中の物を破壊していくから、その標的が人だと相当の怪我を負う。
……と、そう思いつつも止めず、二人を傍観する。
だってキレた美紅を見たのは久々なんだもの。
別に小西がどうなろうが私は知らないし。どうでもいいし。
だからね、精々、観賞させてよ。ね?
クスリと微笑し、柚木に視線の向きを変えた。