Pleasureー自由の元姫ー



そんな馬鹿共に愛されてもなーんにも嬉しくないのに。



「…みーく。」


「如何なさいましたの?結莉さま」



美紅の名前を呼べば、0,1秒で返事が返ってくる。



小さい声で言ったのに。
すごい耳。



「んーん。そろそろ飛龍の面子が来るなあって思って」



「…ふふ。流石は結莉さま。気付いてらっしゃったのね?」




怪しげに微笑む美紅。


私に流石、だと言うけれど、美紅もね。



やっぱり、気付いてたんでしょう。
小西の電話に。




「な、なっ、なんのこと!?」



「うるさいですわそこのメス!」



「…っめ!?」




小西を睨みながら威勢する美紅。
もはや呼び方が”メス”になってる。



人だと認識しないということ?



やだ美紅ったら扱いヒド。



まあ……小西だしね。







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